IISIA教育の歴史を振り返る(その1) (“情報リテラシー”教育の発展とその向こう側(Vol.17))
※社会貢献事業ブログをお読みいただき、いつもありがとうございます。
今後のサーヴィス向上のため、ブログのご感想をお寄せいただきますようお願い申し上げます。アンケートはこちら(https://form.run/@bdg-tmi9KHpDbz6lazXq7in9)。 お寄せいただくお言葉は大変励みになります。何卒よろしくお願いいたします。
・・・
弊研究所が、会員制サーヴィス「原田武夫ゲマインシャフト」内で展開している「調査分析レポート」は、グローバル・マクロ(国際的な資金循環)とそれを取り巻く国内外情勢が織り成す文脈(narrative)を調査分析したものである。その連続が「世界史(world history)」であり、これを感じ取る能力が“情報リテラシー(information literacy)”、より分かりやすく記述するとすれば、“アントレプレナーシップ(entrepreneurship)”の能力である。
弊研究所のヴィジョン“Pax Japonica”が実現されるためにも、“情報リテラシー(アントレプレナーシップ能力)”は必要不可欠である。なぜなら、それは過去に対する偏りのない正しい認識とそこから導き出される歴史法則をベースにしながら、個別の局面で日々生じる困難に立ち向かうべく、未来志向のロードマップを我々全員が創り上げる能力を磨き上げることを指すからである。
次の時代を担う若い世代が、そうした能力を磨く場の提供として、弊研究所は独自の教育活動を国内外で展開してきた。今回は、現在まで続くその歴史を振り返りたいと思う。なお、本テーマでのブログは2回(その1、その2)に分けて皆様にお届けする予定である。また、弊研究所の“情報リテラシー”に関するブログは「公開情報のその先に目を向ける「アントレプレナーシップ教育」(“情報リテラシー”教育の発展とその向こう側(Vol.3))」(タイトルをクリックすると記事に飛びます)でも取り上げているため、是非ご一読いただきたい。
ー「それ、是非ウチの大学の後輩たちに教えてください!」外務省で課長補佐だった時代に、部下の1年生にそう言われたのがすべてのきっかけだった。新聞、雑誌。なぜ同じことについて違う記事が掲載されているのか。その意図は何であり、何が動いているのか?最初は東大駒場の小部屋。そこから始まった。ー(弊研究所ファウンダー/代表取締役CEO・原田武夫)
弊研究所の若者に対する教育活動の始まりは、遡ること19年。2005年のことである。
東京大学駒場キャンパスで事実上学生が「占拠」していた小部屋で始めたのが、“情報リテラシー・スクール”だった。やがて噂が噂を呼び、東大駒場だけでなく、一橋大学、ICUでも“学生寺子屋”という名の自主ゼミとして開催した。多くの学生が集い、いわゆるワイガヤであったと聞く。当時は、弊研究所が未だ任意団体として発足したばかりであった(現在は、株式会社)。
(写真1:2008年プレップ・スクールの様子)
(参考:所員撮影)
(写真2:2008年プレップ・スクールの様子)
(参考:所員撮影)
(写真3:20011年プレップ・スクールの様子)
(参考:所員撮影)
“学生のために”という想いで行っていた“情報リテラシー・スクール”はやがて、弊研究所、株式会社原田武夫国際戦略情報研究所(IISIA)の中核を担う社会貢献事業として発展した。2007年から2015年まで実施した学生向け無償スクールは「IISIAプレップ・スクール」である。
「弊研究所のオフィスが国立にあったときは、2週間に1度学生がオフィスまで通い、最大で100名程が通う大所帯であった。学生たちは、毎回課題として課された日本語・英語の図書3冊以上を読み込んでオフィスに訪れていた。皆、熱心だった!」と弊研究所代表・原田武夫は言う。(もしかしたら、読者の皆様の中に当時の参加学生がいらっしゃるかもしれない!)
弊研究所の教育活動は都内のみに留まることはなかった。名古屋・福岡でも弊研究所代表・原田武夫がレクチャーを展開してきた。これまでに合計250名以上の志ある学生に対し、文字通り、体力の続く限り、全国での教育活動を展開してきたのである。そして現在、卒業生の皆様は様々な分野・方面の最前線において活躍していると伺っている。
(「学生寺子屋」「IISIAプレップ・スクール」「グローバル人財プレップ・スクール」の3事業の卒業生たちの総称が「IISIAアルムナイ・ネットワーク」。すなわち、同じ学びを受けた一つの力である。彼らの持つ“力”は図り知れないのではないだろうか。)
(写真4:2012年名古屋プレップ・スクールの様子)
(参考:所員撮影)
(写真5:2012年名古屋プレップ・スクールの様子)
(参考:所員撮影)
(写真6:2013年福岡プレップ・スクールの様子)
(参考:所員撮影)
弊研究所の教育及び教育支援活動は、これまでに名称を変容させながら続けてきたが(学生寺子屋、IISIAプレップ・スクール、グローバル人財プレップ・スクール、グローバル人財スカラーシップ、IISIAサマースクール、IISIA読書会etc.)、2008年以降は、弊研究所の会員制サーヴィス「原田武夫ゲマインシャフト」から生じる利益の50パーセントを用いて実施している。また、2012年以降は一般社団法人日本グローバル化研究機構(RIJAG:2022年12月国連経済社会理事会(ECOSOC)より協議資格である「特殊諮問資格(Special Consultative Status)」に正式に認められ、経済社会理事会に諮問的地位を有する「国連NGO」のステータスを獲得)が主催団体となり、弊研究所と共催で実施してきた (2014年はワークショップという形で開催)。
転換し続ける世界と、我が国の中でたくましく生き抜いていく次の時代のリーダーに必要な能力及び要素が、主に①グローバル②イノヴェーション③リーダーシップであるとし、これらを集中して学びたいと考える、我が国有数の有名大学・大学院に在学中の学生を対象に無償提供してきたのが弊研究所の教育活動である。大学においてだけでは身につけることがなかなか難しいグローバル水準の知識とセンスを培う場としての弊研究所の独自の“情報リテラシー”教育である。
2015年には、東京・六本木に位置するアークヒルズ仙石山森タワーでの講義・演習を夕刻に定期開催したが、ご存じの方もいらっしゃるだろうか。上記のような2015年度までの大々的なIISIA全国教育活動実施後は、2018年10月に2年振りにIISIAプレップ・スクールが復活し、2019年5月にも引き続きプレップ・スクールを開講している。
(写真7:2019年IISIAプレップ・スクールの様子)
(参考:所員撮影)
(写真8:2019年IISIAプレップ・スクールの様子)
(参考:所員撮影)
これらの教育活動の特徴と言えば、参加学生から学費を徴収しない点である。弊研究所の会員制サーヴィスの会費以外の資金源としては、「我が国におけるグローバル人財の早期育成」に強い関心を持つ企業・組織・団体より御支援を賜ることで持続可能な活動を展開してきた。例えば、2012年度の「グローバル人財プレップ・スクール」、福岡開催時には財団法人九州経済調査会によるご配慮のもと、会場としてビズ・コミュニケーション・ライブラリー(BIZCOLI)を利用させて頂くなど、各地に所在する諸団体・組織の様々なご支援を賜り実施することができた。(関係者の皆様、誠にありがとうございました。)
弊研究所が学生に対する無償の学びを提供し、学生たちは“情報リテラシー”を身につけグローバル人財となるための教育を無償で受けることができる。そして、これら有意な学生たちが社会へと羽ばたくことで我が国、ひいては国際社会全体の底上げにつながる。さらに、次世代の活躍による経済的な繁栄の中でより多くの会員様、企業様、助成財団様の活動が潤滑になり、さらに多くの方からのご賛同を頂くことで社会貢献事業の輪がより大きく広がっていく。これが、弊研究所が一貫している考え方である。ご賛同いただける皆様と学生、社会にとってプラスの循環を生む「三方善し」の実現である。
こうした弊研究所独自の教育活動は、創始から2024年現在まで続いている。今回のブログでは2005年から2019年あたりまでの「IISIA教育の歴史」を振り返ったが、19年間にも及ぶ弊研究所の教育に対する熱意と、その活動の層の厚さを少しでも感じていただけたならば幸いである。次回は、近年の“情報リテラシー”教育及び“アントレプレナーシップ”教育について語る。ぜひお楽しみに。
※当ブログの記述内容は弊研究所の公式見解ではなく、執筆者の個人的見解です。
事業執行ユニット 社会貢献事業部 田中マリア 拝
最後までお読み頂きありがとうございます。
本ブログのご感想や、本ブログテーマの関係者の皆様からのお声もお待ちしております。ぜひこちらのアンケートへお寄せいただけますと大変幸甚に存じます。
また、弊研究所公式X(https://x.com/iisia)では毎営業日投稿をしておりますので、最新動向のチェックにご活用いただけますと幸いでございます。
[関連記事](タイトルをクリックすると記事へ飛びます。)
・「マネジメントのダボス会議」に出席して (“情報リテラシー”教育の発展とその向こう側(Vol.16))
・宇宙と反宇宙に迫る―東京大学共同研究室へ訪問― (“情報リテラシー”教育の発展とその向こう側(Vol.15))