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岸田流「新しい資本主義」に欠けているものとは~俯瞰的視点と歴史的回顧が示す前途~ (IISIA研究員レポート Vol.88)
先月(5月)末、岸田政権が掲げてきた「新しい資本主義」の具体像を示す「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画(案)~人・技術・スタートアップへの投資の実現~」が発表され、その中身が注目されている。この実行計画案について、岸田政権が昨年(2021年)の発足当初に目指していた「新しい資本主義」とは... 続きを読む
2022年06月06日SDGsの終焉か~「枯渇」へと向かう開発援助資金~ (IISIA研究員レポート Vol.87)
今月(5月)、グテーレス国連事務総長は、国連機関の長を集めた国連行政長官会議の議長を務めた中で、各国勢が海外開発援助(Overseas Development Aid:ODA)を大幅に削減している兆候があり、これは「持続可能な開発目標(SDGs)」に悪影響を及ぼしうるもので、憂慮すべきであると発言し... 続きを読む
2022年05月31日クリーンな空気がハリケーンの原因か?~米系“科学ジャーナリズム”を読み解く~ (IISIA研究員レポート Vol.86)
先月(4月)12日、経済産業省・資源エネルギー庁は、2022年度の電力需要について、「2017年度以降で最も厳しい」とのシミュレーション結果を発表した(参考)。例によって今夏も猛暑の可能性が“喧伝”されている中で(参考)、電力セクターを巡る騒擾が懸念される。 (図表:2022年度の電力需給の見通し... 続きを読む
2022年05月24日「OPEC」から「OMEC」へ~国際組織の栄枯盛衰が示すグローバル社会の変転~ (IISIA研究員レポート Vol.85)
ロシア勢によるウクライナ侵攻が長期化する中、自らの政治的目的を達するためにエネルギー資源を武器に行動する力を持つ同国勢は、世界的なエネルギー市場が脆弱性を抱えていることを浮き彫りにしていると言えよう(参考)。 アメリカン大学のジェフ・D・コルガン准教授は、「原油埋蔵量の所有をめぐる『資源戦争』... 続きを読む
2022年05月17日「国際赤十字」という“聖域”~その光と陰~ (IISIA研究員レポート Vol.84)
「ウクライナ戦争」の混迷が依然として国際情勢を揺さぶっている中で、先月(4月)26日、モスクワを訪問した国連(UN)のアントニオ・グテレス事務総長は、プーチン露大統領と会談し、ウクライナ南東部マリウポリでアゾフスタリ製鉄所に避難している民間人1,000人の退避について、国連と赤十字国際委員会(ICR... 続きを読む
2022年05月10日満洲国の経験と日露関係 ~我が国はロシア勢といかに向き合うか~ (IISIA研究員レポート Vol.83)
ロシア勢によるウクライナ勢侵攻開始からおよそ2か月が経過し、事態は未だ予断を許さない。今回の戦争がいかに決着するにせよ、ロシア勢の隣国である我が国は常に同国勢との向き合い方を模索する必要がある。そのような思索の糸口として今回取り上げるのは満洲国である。満州国は我が国の関東軍により建国された多民族国家... 続きを読む
2022年04月27日経済活動と環境保護の両立という模索 ~「グリーンGDP」の可能性と真の狙いとは~ (IISIA研究員レポート Vol.82)
気候変動問題が深刻化する中、経済活動と環境保護をどう両立させるのかは長年議論されてきたテーマである。経済活動の状態を示す指標として広く用いられているのがGDP(国内総生産:Gross Domestic Product)である。大恐慌と第二次世界大戦によってもたらされた経済的な混乱が生み出したGDPは... 続きを読む
2022年04月19日「国連解体」への序曲 ~「次なるフェーズ」に突入したウクライナ戦争~(IISIA研究員レポート Vol.81)
ウクライナ勢のゼレンスキー大統領は、去る4月5日(米東部時間)に国連安保理でオンライン演説を行い、「常任理事国であるロシア勢が拒否権を握っているために国連が即時行動を取ることができない」という現状に疑問を呈した上で、国連が効果的に機能することを確実にするために国連体制を改革するよう訴えた(参考)。そ... 続きを読む
2022年04月12日