2011年10月第1章 「歴史的な『円高』、そして日本円が国際基軸通貨になる日」は先月号(2011年9月号)に続き、国際基軸通貨体制のダイナミックな変容を
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歴史的な「円高」、そして日本円が国際基軸通貨になる日
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2011年10月第1章
「歴史的な『円高』、そして日本円が国際基軸通貨になる日」は先月号(2011年9月号)に続き、国際基軸通貨体制のダイナミックな変容を前提に、それに向けた「頭の体操」を促すものです。現在、米ドルに代わる国際基軸通貨として国際通貨基金(IMF)が人工的な通貨「特別引出権(SDR)」を改めて組成しようと画策しています。しかしそのような人工的な通貨が米欧勢の結託だけで組成され得る時代は既に終わりました。「カネ」の世界について律するものであるからこそ、「モノ」の世界で圧倒的な影響力を持つ中国勢の意向が極めて重要になってきたのです。その結果、米欧勢はこぞって中国勢に対して硬軟両面からあたってきているわけですが、対する中国勢が参考にしているはずなのが過去30年近くにわたって強烈な「円高」にさらされてきた日本勢の動向なのです。ではそこで見るべき「教訓」とは一体何なのか。またそもそも日本円はもはや単独で国際基軸通貨となる力を持たないのか。これがこの論考のテーマです。