未来の「潮目」を予測分析する(IISIA研究員レポート Vol.33)
弊研究所が提供している会員制サーヴィスの一つである「Mr.潮目」は向こう100日間の「株価」やその他の銘柄(ドル円、金、原油など)の動きや転換点を予測分析するものだ。
過去250日間の価格の変動データからその銘柄が持つリズムを数量化・可視化するツールを用いて未来分析している。(弊研究所のアライアンス・パートナーである(株)フィナンシャルテクノロジー&リサーチが開発)
過去1か月の事例で見てみるならば、2月第1週目(2/2付)に「Mr.潮目」は「日経平均株価が2月中旬、より具体的には2月15日頃から22日向けて高値で堅調だが、その後2月26日から3月1日、3月10日、3月25日、3月30日の弱い保合いを経て反発する可能性」を示唆していた。
(図表:2021年1月末から5月末までの日経平均株価の予測チャート)
(出典:(株)フィナンシャルテクノロジー&リサーチ)
そして、2月16日に日経平均は高値を付けた。
(図表:2月中旬の日経平均株価の過去データとチャート)
(出典:Investing.com)
翌週の2月第2週目(2/9付)に「Mr.潮目」は「3月1日頃に底値の潮目を形成する可能性」を示唆した。「2月における日本株が当初の分析よりさらに積極的な意味での『株高』となる可能性が高い」としつつも、これとは好対照で「3月に入ると下落」の予兆が見られたのである。
(図表:2021年2月上旬から6月上旬までの日経平均株価の予測チャート)
(出典:(株)フィナンシャルテクノロジー&リサーチ)
そして実際の「日経平均株価」は3月1日(月)の「営業日」としては「前日」にあたる2月26日(金)に「底値の潮目」をつけた。3月中の日経平均株価は、月末までは保合いの展開だ。
(図表:2月下旬の日経平均株価の過去データとチャート)
(出典:Investing.com)
経済環境・社会環境や地政学的な大きな変化が突然起こり、相場の将来予測が全く外れることがある。それは投資をしている誰もが経験することである。
「Mr.潮目」でも出てきた「チャート」からいきなり読むわけではない。まず初めに「相場想定」が必要である。「今どういう環境にあるのか」ということをまず読む。今は「上げ」トレンドなのか、あるいは「横這い」トレンドなのか、「下げ」トレンドなのか。その「読み」に「潮目」を重ねる。なぜなら「Mr.潮目」のチャートだけでは「トレンド」は見えないからだ。
市場は生き物であるため時間の経過とともに「潮目」の内容も変わるところも当然ある。したがって「Mr.潮目」も「定点観測」を続け、毎週アップデートをすることで予測分析の精度を上げていくのである。
100パーセント完璧な将来予測ツールは存在しない。それを補助ツールとして「Mr.潮目」が示す「未来の“潮目”」を念頭に世界の動きを観察し予測分析することによって「情報リテラシー」を上げていくのである。
グローバル・インテリジェンス・ユニット Senior Analyst
二宮美樹 記す
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※本コラムは、特定の銘柄、その売買を推奨するものではございません。
※投資はご自身の判断と責任で行ってください。
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