新体制のクスノキ・プロジェクト(クスノキ・プロジェクトへの招待 Vol. 16)
はじめまして。IISIAインターン生の田頭優花です。
私は、橋・トンネル・ダムなどの土木構造物の施工や維持管理といった、私たちの暮らしを支える社会の基盤について大学で学んでいます。
日本では、高度経済成長期に大量に建設されたインフラが築50~60年を迎え、土木業界は老朽化したインフラの維持管理という大きな課題を抱えています。加えて、慢性的な人手不足のなかで、いかにして設計・施工・点検を継続し、社会の安全を守っていくのか。この問いに対する現実的な解決策のひとつとして、近年注目されているのが、AIを用いた作業の効率化です。
土木業界では、過去の実績を参照しながら計画・判断を行う場面が多くあります。そこで、過去の施工計画書、不具合の報告書などのデータから類似実績を探し、判断材料を提示するAIが導入されつつあります。「経験者の記憶」に依存していた部分の形式知化を図ることで、引き継ぎコストの削減や若手の早期戦力化が期待されています。
人手不足は、土木業界に限らず製造、物流、医療介護などあらゆる業界に共通する問題となっています。従来、「知っている人に聞く」「あのときの資料を探す」という属人的な運用に頼っていた場面でAIを活用することで、「探す」「確認する」「思い出す」に費やしていた時間を削減することができ、より重要な判断や実行に集中できるようになります。
こうした背景から、文章、会話、文書などを扱う「言語AI(大規模言語モデル)」の実用化が進んでいます。多くの企業が扱う情報の多くは、報告書、議事録、問い合わせ対応履歴といった“言葉”であり、これは業界問わず共通しています。つまり、あらゆる業界における汎用的な基盤技術として、言語AIの導入はさらに加速していくと考えられます。
このような変化のなかで、学生にも「AIを理解して使いこなす力」が求められるようになってきました。私自身も、約3か月前からプログラミング学習を始めました。ソフトのインストールやバージョンの違いでつまずき、コードを書く前の環境構築で心が折れそうになったこともあります。しかし現在では、大規模言語モデル(LLM)の助けを得ながら、学習を継続しやすい環境が整いつつあります。試行錯誤の連続ではありますが、手を動かしながら学びを前に進めています。
さて、東野圭吾作「クスノキの番人」のアニメ映画が、1月30日(金)に公開されます。国民的ミステリー作家による初のアニメ映画として注目を集めていますが、弊研究所代表・原田武夫はIISIA年越しライブ2024-2025で「クスノキの番人」を例に挙げ、知識伝播・技能伝承の必要性とその可能性について言及しました。弊研究所では、IISIA年越しライブで多くの会員様から反響をいただいたことを契機に、「クスノキ・プロジェクト」に取り組んできました。
クスノキ・プロジェクトは、IISIAが掲げる「Pax Japonica」の理念のもと、社会貢献活動の一環として、AI技術を活用した経営・事業承継の仕組みを構築する取り組みです。小説「クスノキの番人」では、先代がクスノキの幹の中で祈りをささげた未来への「想い」を、子孫が再びクスノキに入ることで受け取るという営みを軸に物語が展開します。
弊研究所のクスノキ・プロジェクトでは、RAG(検索拡張生成)を用いた知識データベースの構築を通じて、AIに「クスノキ」の役割を担わせることで、世代を超えた知識伝播・技能伝承に貢献することを目指しています。
「経営・事業承継に関心はあるが、AIに何ができるのか想像がつかない」
「プログラミングに興味はあるが、何から始めればよいのか分からない」
そうした方も多いのではないでしょうか。
そこで、3月29日(日)に、クスノキ・プロジェクトの第2回ワークショップを東京で開催します。
第一部では、前半講義「AIとはなにか?」、後半ワークショップ「Python、RAGの基礎」を通じて、参加される会員様に、まずはコードがどう動いているのかを体験していただき、AIによって何が可能になるのかを実感していただくことを目的としています。
第二部では、2025年9月に実施した第1回ワークショップから内容をさらに拡充し、より実践的なテーマも扱う予定です。
当日は、私も会場で皆様のお手伝いをさせていただきます。
第2回クスノキ・プロジェクト・ワークショップの募集は、1月31日(土)に開催する「2026年・年頭記念講演会」より開始します。
是非、御申込みください。
詳細とお申込みは今すぐこちらからどうぞ!(HPにジャンプします)
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※当ブログの記述内容は弊研究所の公式見解ではなく、執筆者の個人的見解です。
株式会社原田武夫国際戦略情報研究所・インターン生 田頭優花拝