「ちょっとした視点の切り替えが生む大きな変化」(連載「現場課題を乗り越える思考と行動のフレームワーク」その6) – IISIA 株式会社原田武夫国際戦略情報研究所 – haradatakeo.com
  1. HOME
  2. ブログ
  3. 「ちょっとした視点の切り替えが生む大きな変化」(連載「現場課題を乗り越える思考と行動のフレームワーク」その6)

「ちょっとした視点の切り替えが生む大きな変化」(連載「現場課題を乗り越える思考と行動のフレームワーク」その6)

本コラムでは経営コンサルタントとして国内外の顧客現場で直面した筆者の実体験を基に、「現場課題を乗り越える思考と行動のフレームワーク」について取り扱います。

全6回にわたってお送りした本コラムも最終回を迎えました。読者の皆様、現場を牽引するリーダーには今まで以上に意識をされることで「ちょっとした視点の切り替えが生む大きな変化」を体感頂けることかと存じます。コラム第1~5回では下記の思考と行動のフレームワークをお伝えしてきました。これらを駆使することで、読者の皆様のするべき行動がよりクリアになって焦点が定まり、更なる問題解決に向けて取り組むことに繋がれば幸いです。

「ゴールを起点に色々な辿り方を考える(第1回)」では、目的をクリアに精緻にした上でその地点から逆算した道(=シナリオ)を描き、余裕を持ってシミュレーションを何回も繰りかえすことで、自分が何をすべきなのかという存在意義と貢献価値を感じながら実成果を最大化することができると述べました。

「ものさしを持って利害関係を調整する(第2回)」では、事業現場では取引先との利害調整を含めた“突破力”が必要で、巧みなレトリック・思惑に翻弄されないためには常に“判断のものさし”を持って動く必要があると述べました。

「部門を超えたダイナミズムを見据えて、各組織の役割を考える(第3回)」では、事業現場では取引先との利害調整を含めた“突破力”が必要で、巧みなレトリック・思惑に翻弄されないためには常に“判断のものさし”を持って動く必要があると述べました。役割が先に固まって部門間で軋轢が生まれている、という状況から組織が一番機能するダイナミズムを常に考え、その上で役割を再定義して、事業のゴールに向かって各部門が役割/業務を推進するという変革ができると述べました。

「ツール“事業計画”をうまく使い、事業の各現場指標(共通言語)を定義する(第4回)」では売上や利益を達成する上で必要な行動計画、それに対して具体的な売上達成額とコスト(販売管理費)を明確に紐づかせて、しっかりと見える化させる必要があると述べました。これを「共通言語」とすることで、戦略⇒実行、そして売り/コストに一貫性を持たせることができます。その上で、それぞれの行動計画がしっかりと遂行され、成果に結びついたかという観点で管理をすることで部門を跨いで現場が同じ方向を向いて動くことにも繋がります。

「因数分解して要素をクリアにする(第5回)」では色々な軸を持って要素を分解するクセを持ち、習慣化することの重要さについてお伝えしました。因数分解は、内容を詳細化して深めるだけでなく、関係者の捉えている重要度・優先度の違いをはっきりとさせることにも繋がります。複数の要素が絡み合って依存関係が見えにくい状況下で、具体的な課題ポイントを浮かび上がらせることができるのは大きなアドバンテージです。現場の“もやもや”していた難題が氷解し、そのリーダーは「ブレークダウンして実行性のある計画や判断ができる」という成果認識に繋がるでしょう。

これら第1~5回での内容を通して、現場の課題をしっかりと鮮明に見ることができるようになると、問題解決者としての行動ができるようになります。自分で考えて、思考できるようになったときにはリーダーの皆様を待ち受ける“次の罠”をかいくぐらなければいけません。

最後に付け加えるべきは1つです。往々にして起こりがちな罠は「コミットメントが行き過ぎてしまい、巻き込みたい現場との“温度差”が生じてしまう」という点を留意されたほうがよいでしょう。現場での身の処し方・巻き込み方というのが重要になってきます。

クリアで論理的で筋が通った考えを持てば持つほど、独自性を意識して動いていくことができるようになります。そうなると、自分自身の意図を他人の意図よりも高く評価しがちで、性急に物事を進めようとして思わぬギャップが生まれてしまいます。健全な自尊心を持っているからこそ生まれることなのですが、そういうときこそ周りへの影響の与え方が重要になってきます。いかにまわりにも主体性を持たせるか、をやり切らないといけません。例えば、クローズドクエスチョンだけに限らず、オープンクエスチョンで質問を投げかけることなどを意識してみると良いでしょう。オープンクエスチョンにより、自分なりのカテゴリー分けを強要するといった早合点が避けられ、話のフレームワークを相手が設定できるようにすることなどが良いでしょう。話し手の世界観、特に気にしていることや優先順位、原因と影響、背後にあるコンテクストなどが浮かび上がってくるからです。

自分で答えを持つ、という軸を持ちながらいかに周りに納得感・主体性を持たせながら温度差を感じさせない巻き込み方ができるかが重要になってきます。読者の皆様が現場を鼓舞して更なる成功を収めて頂ければ大変嬉しく存じます。

 限られた紙面での説明のためやや概念的な所もあったかと存じますが、「ちょっとした視点の切り替えが生む大きな変化」という観点で、少しでも読者の皆様のご活躍の一端となれば幸いです。

 

【執筆者プロフィール】
大橋祐介(おおはしゆうすけ)
慶應義塾大学卒業後、経営コンサルティング・ファームに参画。戦略、マネジメント、オペレーションを総合俯瞰したコンサルに価値を置く。国内外を跨いだ 数々のプロジェクトに従事し、直近では合弁会社設立や新規事業立ち上げに参画。アメリカ発祥の国際的非営利教育団体Toastmasters Internationalにてエリアディレクターも務める。

 

 

関連記事