融通無碍の時代(コーポレート・プランニング・グループの”Pax Japonica” ブログ(Vol. 6))
モスクワでは22日夜、ここ10年で最悪の規模となるテロがありイスラム過激派組織が犯行声明を出したと報じられている。ウクライナ侵攻も続く中、プーチン大統領の再選も決まったロシアでの動き、日本にも影響がないのか今後が気にかかる。
3月、春分の日の頃から世界での異変を感じている人は多いのではないだろうか。茨城では震度5弱の地震があり、個人的に身の回りでも不穏な空気を感じる。一見すると全く関連のないように感じる事象、実際にないのかもしれない。それでも大きく世界が動いていると感じる。
インドに伝わる寓話、「群盲像を評す」の話を聞いたことはあるだろうか。
盲目の人々が一匹の像に触れたとき、皆それぞれに感じたことを言う。
足を触った人は、柱のようです、
尾を触った人は、網のようです、
鼻を触った人は、木の枝のようです、
耳を触った人は、扇のようです、
腹を触った人は、壁のようです、
牙を触った人は、パイプのようです、
と。
感想はそれぞれ全く異なるが、触っているのは一枚の皮でつながった一匹の像なのだ。
モスクワでのテロ、ウクライナの侵攻、日本での地震、マイナス金利政策の解除、、
この数週間で起きた関連がなく見える事象も何か大きなものを別の角度から見ているだけかもしれない。
それぞれが大きな像の鼻の先端、お腹、耳かもしれない。
像全体を想像し、知るためには決してひとりの人にはできない。
像のたった一部にでも触れた人たちがその情報を発信、共有して、情報を集約してようやく何かが見えてくる。
情報を取り、発信すること。
他の人の情報にも耳を傾けること。
コミュニケーションをとること。
今すぐに必要なことなのだろう。
世界が変わりゆく中で自分には何ができるだろう。
世界に何を与えられるのだろう。
「融通無碍(ゆうずうむげ)」という考えがある。
この世の全てのものは互いに影響しあい、繋がっているという意味である。
ひとりひとりが「世界平和」を求めるならば、
その祈りは国境を越えて互いに通じ合って広がり、
全世界の人々が、平和に向けてもっと動き出すことになるのだと愚考する。
IISIAの目指す「Pax Japonica」も全く同じで、ひとりひとりが同じ志をもつことから始まる。
いまだからこそ、Pax Japonicaの実現に向けて改めて我々一人一人に何ができるのか、考えを促したい。
コーポレート・プランニング・グループ
池田梨沙子 拝