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再び「数合わせ」ではなく。今必要なのは糧と未来を与えてくれるリーダーだ(原田武夫の”Future Predicts”. Vol. 57)

すっかり秋めいてきたが、そうした陽気に朝触れ、清新な空気を胸いっぱいに吸い込む度に自然(じねん)とは実に規則正しいものだと思ってしまう自分がいる。「国破れて山河在り」と昔の人は言ったというが、正にそのとおりで人智を越えない世界において何が起ころうとも、季節は移り変わっていく。規則正しく、何があっても、だ。そのことを思い知る度に自然(じねん)に畏敬の念を抱いてしまうのは果たして筆者だけだろうか。

「政(まつりごと)」が荒れに荒れている我が国においては正にそうである。聞くところによると、「日本維新の会の寝返り」によって高市早苗政権が来る21日にも発足する見込みとなったのだという。野党各党からは一斉に反発が起きているというが、政治とは結局、剥き出しの「権力闘争」である。所詮は同根であった者同士が再び一緒になるだけ、しかも関西地域では同じ様に「苦労をしてきた」階層をベースにしている「維新」と高市早苗・自民党総裁なのであるから、例えば東日本に暮らす市井の人々に分からずとも、ある意味どうでも良いのである。彼女・彼らは最初から1点において「つるんでいる」のである。それは古来、我が国において続いてきた既存の社会秩序に対する徹底的な反感をベースにしている。したがって、政権を奪取した後は徹底的にこれら既存の社会秩序を破壊していくことになる。その結果、「上を下に、下を上に」の大騒ぎに我が国はなっていく。そのことは既に、見えている。

そうした中で昨日(18日)は東京・日本橋で弊研究所の四半期に1回のセミナーを開催させて頂いた。なかなか方向感の定まらないご時世であり、ご多忙の折ではあるが実にたくさんの皆様が会員各位を中心にお集り下さった。まずは所員一同を代表し、心から御礼申し上げたいと思う。本当にどうもありがとうございました。

その際、筆者からはこう申し上げた。「再び「数合わせ」によって誰が「政体」勢力の中心になろうと、何も変わらない。”解き”の時代がまだまだ続く、いや、むしろここから加速していくことは全くもって変わらないコトワリなのだ。今むしろ必要なのは、糧(かて)を与えてくれ、そしてその意味での未来をこの手に与えてくれるリーダーだと私は信じている。しかし「政体」勢力にはその力はない。なぜならば既存のパイを前提に、それをどの様に切り分けるのか、もっといえば社会保障についても財政拡大を前提に増大させる、あるいは防衛についても同じくカネ勘定は最後の最後、財政規律を無視して帳尻を合わせるといった議論に終始しているのが彼らだからだ。他方で米国勢はというと、まずは赤澤ミッションから80兆円を我が国から奪い去り、今度のトランプ訪日では防衛費増額を理由に20兆円ほどもぎ取ろうと虎視眈々としている。これが毎年続くとなれば我が国は一般歳出のほぼ1年分を毎年、米国勢に上納することになるのである。これが何を意味するのか、「政体」勢力にはもう頼れない、絶対に。したがって本当に求めるべきリーダーは全くもってそこにはいないと覚悟すべきだ」

端的に言おう。「倭国大乱」は正に思う壺、なのである。高市早苗「新総理大臣」は躍起になって新しい政策を進めようとするだろうが、かろうじて「維新」と形成する多数派でそれを乗り切ろうとすると国内における分断の溝はさらに広がっていき、それが近未来における我が国のリーダーシップと安定性を著しく損なっていく。そうした状況は、我が国から国富を奪う米国勢からすれば正に理想的な状況なのであって、時の我が国のリーダーたちは「日米同盟」の墨守を理由に自己の権力基盤を維持すべく、そうした米国勢に対してすり寄ることを止めないのである。結果、我が国において昭和の大帝が英明なる判断と戦略で築き上げて下さった莫大な国富が怒涛のごとく米国勢に向けて流出し続けるのである。そしてその後に続くのは我が国の貧窮である。

「奪われたらば奪い返せば良い、ただし剥き出しの暴力ではなく、全く違う次元で」

そう、筆者は昨日(18日)、講演の現場で聴衆である皆様に今一度申し上げた。弊研究所の立社の精神はこれから「仕掛け、壊し、奪い去るアメリカ」に対してどの様に立ち向かうべきなのか、我が国は、という点に最初から存している。そして「その時」がいよいよ到来したのだ、と筆者は意を強くしている次第なのだ。

「それではどうすれば良いのか?まさか素手で立ち向かえというのか、クマの様に襲い掛かって来る米国勢に?」

次元を変えれば良いのだと筆者は端的に考えている。そしてそこで思いつくべきなのは、何故にブロックチェーン、とりわけビットコインをこの世に打ち出したのが「サトシ・ナカモト」すなわち我らが同胞であったのかという点なのである。「これから我が国が生き残るにはこれしかない」と我が国政府部内で建策したが、大きな壁が立ちはだかり、余をはかなんで自死の道を選ばざるを得なかった唯一無二のこの天才エンジニアが一体何故にそう強く希求したのか。そのことを彼の同胞である私たちは今こそ思い浮かべなければならないのである。

そこで我々が行うべきは、次元を変え、仮想空間においてネイティブ暗号資産を奪い返すための「自動売買システム」を誰に任せるのではなく、私たち自身が一人ひとりその手で構築をし、あたかも愛馬をいつくしむようにそれをメンテナンスし、「ミセス・ワタナベ」と一時は世界を驚かせた草の根からの力によって富を奪い返すことなのである。高度に発展した人工知能と、ダウンサイジングが十二分に進み、演算能力が日進月歩となっているPCを手にした私たちはいつでもその意味での最前線に立つべき準備は出来ている。あとは意思と能力、とりわけ単に自己の利得のためだけではなく、その延長線上において我が国自身の存亡が各位における発想の転換と、その先にある我が国全体の未来に対する強い信念に全てがかかっているのである。

「我が国個人のレヴェルでの高度な暗号資産自動売買システムの構築能力の徹底かつ迅速な涵養と普及」これが、弊研究所がここから目指すべきことである。そしてそれはやがて「令和の神武東征」とも呼ばれるべき作業になる、と私は強く信じている。困難は全て技術(テクネ―)によって乗り越えてきたのが人類なのである。一人でも多くの我が同胞たちが、この道を邁進することを強く望んでやまない。

「政治屋」に運命を託す時代は終わった。誰が総理大臣になろうとも。今・ここ、から共にその意味での新しいニッポンの在り方を我らが手で創ろうではないか。共に動く一人でも多い同志を今、心待ちにしている。

2025年10月19日 東京の寓居にて

株式会社原田武夫国際戦略情報研究所 ファウンダー/代表取締役CEO/グローバルAiストラテジスト

原田 武夫記す