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2018年09月30日 #

森を育てるようにヒトを育てる。(続・連載「パックス・ジャポニカへの道」)

余り大っぴらには語ってこなかったがそもそも私が独立系シンクタンクである弊研究所を立ち上げようと考えるにあたり、重大な契機となったのは「若者たちに対して真実を教えたい」という気持ちが沸き上がってきたからだった。丁度その頃、私は外務省で北朝鮮班長を務めていた。その時同時に公務とは全く別のところで米国勢の内奥であるユダヤ勢のセファラディの勢力(American Sephardic Elite)と接点を持つことになり、本当のグローバル・ガヴァナンスを知るに至ったのである。

例えば当時、例のホリエモン(堀江貴文)がニッポン放送を買収すると息巻いていた。今となっては懐かしく「跳ね返り者が無謀な買収をしかけた」くらいの認識しか恐らく現在の読者の皆様にはないのではないかと拝察する。しかし実際のところ、これは違うのである。こうした米国勢の内奥の見解は次のようなものだった:

「外国勢によって枢要なセクターへの買収が仕掛けられた時、ニッポン勢はどの様に反応するのか。誰がどの様に動くのか。それをあらかじめ知るのが目的だ」

結局、この買収騒動はホリエモンとそれに関与したとして巻き添えを食らうことになった「村上ファンド」の主・村上世彰の敗北によって終わった。彼らはいずれも収監されることになり、幕引きが図られたのである。だが、それによって本当のストーリーは終わっていないというのが卑見である。そうではなくて、かつて米国勢が「日米親善野球」のためにベーブ・ルースを伴って1934年に大挙してやって来た際に大量に撮影した東京市内の画像と地図情報をベースに1945年3月の「東京大空襲」をしかけた様に近視眼的な私たち日本勢を徹底してやり込める、そのための準備がホリエモンと村上ファンドのあの騒動の本当の狙いだったのである。「本番」、いや「本当の侵攻」はこれからだということを絶対に忘れてはならないのである。

このこと一つとってもそうであったが、当時の私の耳に入って来る「本当のこと」は我が国のマスメディアが語る「事実報道」とは余りにもかけ離れていたのである。そのことに対して覚えた戦慄と共に、胸の奥からこみ上げるものを押さえきれず、母校である東京大学駒場キャンパスにいわば“ゲリラ的”に飛び込んだのであった。自主ゼミという形での展開である。これが弊研究所が2007年より正式に社会貢献事業として展開して行くことになる「IISIAプレップ・スクール」の前身であった「学生寺子屋」の始まりだったのである。

爾来、様々な変遷を辿ることになるわけだが、私たちの研究所は会員制サーヴィス「原田武夫ゲマインシャフト」から生じる収益の50パーセントを用いることを宣言しつつ、「IISIAプレップ・スクール」と称し、主に首都圏在住の大学生・大学院生を対象とした情報リテラシー・スクールを完全に無償で展開してきた。早いもので累計で250名以上の学生たちがその場で学び、実社会に育っていった。OB/OGたちは今、様々な「現場」で奮闘している。教育者・先導者としてその場で教鞭をとってきた私としては全くもって嬉しい限りである。

その場を用いて私はかねてより次のようなメッセージを学生たちに対して繰り返し発してきた:

◎今こそ必要なのは「新しい教養」の習得である。小手先ではなく深淵なる人文科学の素養(哲学・宗教・歴史・文学など)をベースとしながら最新鋭の金融資本主義とデジタル経済の「動く現実」を学び、そこで大量に流されている生の情報(information)からその意味(intelligence)をつかみとる術を身につけなければならない。大学ではこの「一番の重大事」を学ぶことはできない。とりわけ我が国大学においては全くもって壊滅的である。だからこそ「この場」で学ぶべきなのだ

◎早ければ2018年、遅くとも2020年に世界秩序は激変する。要するに「これまでの常識」が非常識へと急に転ずる一方、「これまでの非常識」が常識へと一変するのである。しかもその時、そうした激変現場となるのが他ならぬ私たちの国・ニッポンであり、そのことを通じて私たち日本勢は世界秩序の中心へと躍り出る可能性が濃厚なのである。ただし、これをし損なうのであれば私たちはかつて中東地域繁栄を享受していたものの突如として消え去った通商国家「パルミラ」の様に一瞬にして世界史の表舞台から姿を消すことになるのだ。したがって動くならば「今」しかない。その先の未来に向けて我が国をそれぞれの立場でリードしていくべく、意識をもって動き出すにはまずは徹底して学ぶ必要があるのだ

そして今、2018年秋。程なくして我が国の株価が「大暴落」、いや「瓦落」ことが明らかである中、それが大号令となって世界史の大転換がいよいよ始まることになる。そうした“火事場”であるからこそ、あらためて私たちの研究所は「IISIAプレップ・スクール」によってまだ見ぬ近未来における我が国の現実を創り上げる有意な若者たちに対して「真実」を教え、公憤の下に我が国を、そして全世界をリードしていくための術を教えることを再び始めようと決意したのである。最初の講義は東京・丸の内にて来る10月16日に開催予定である

2018年秋という「今」はたとえて言うならば幕末の1868年の様なものだ。「安倍一強」と呼ばれても何ら信を置かれていない「政体」勢力が依然として存在する中(=徳川慶喜率いる「幕府」)、様々なところで反乱が起き始めている。騒然とした中で推移している沖縄県知事選はその一端に過ぎず、これから草莽の士が本格的に、そして自律的に組織され始めることになる。幕末のパークス(英)やロッシュ(仏)と同様、米欧勢は我が国に来年(2019年)、あえて「G20」の議長国というステータスを与え、公然と我が国に乗り込み、「その場で何が起きているのか」をつぶさに観察するための準備を着々と整え始めているのである。私のところにもそうした外国勢からの賓客が相次いでいるということは弊研究所の様々な媒体でこれまで明らかにしてきたとおりだ。無論、その狙いは一方においてこれから我が国が世界の中心に本当になって行くのであればその「勝ち馬」に乗ることになる。だが他方で仮にそうした「勝ち馬」が結局出てこず、共倒れになるのであるならば我が国そのものを分捕ってしまおうというのがその策略なのである。

そうした状況であるからこそ、私は今、あらためて強く想うのだ。幕末、官軍と幕府軍が上野の山で激しい戦闘を繰り広げている際にも「慶應義塾」で福沢諭吉は塾生たちを相手に悠々と講じていたのである。

「先生、危ないです、早く逃げましょう」

塾生たちがそう語りかけるが福沢諭吉は一喝、そしてこう述べたのだという。

「何を言うか。こういう時だからこそ学ぶのだ」

福沢諭吉は1862年に幕府が派遣した「文久遣欧使節団」であった。あまり語られることのないこの遣欧使節団が実はかのロスチャイルド家とロンドン・シティで面会をしたという史実があることを、ロスチャイルド・アーカイヴ(オンライン文書館)の史料に基づき、拙著「世界通貨戦争後の支配者たち」(小学館)の中で私は明らかにしたことがある。要するに福沢諭吉がなぜ、騒然とした江戸の街にあっても若者たちを相手に悠然と講じて居られたのかといえば「これからどうなるのか」をグローバル・リーダーシップの目線からあらかじめ知っていたからなのだ。単なる胆力の問題ではないのである。真のグローバリストであるかどうか、ただそれだけのことなのである。

世間は「安倍一強」と騒いで久しいがこれから我が国はいよいよ、来る2020年春頃までに向けて奈落の底へと落ちて行く。巨大地震の発生や台風の連発といった天変地異が轟然と生じ続ける中で我が国の「国体」勢力は徹頭徹尾追い詰められて行くのである。しかしそうした中だからこそ、私はあえて「IISIAプレップ・スクール」という形で首都圏に在住・通学中の有意な学生諸兄に対する教育の場を無償であらためて開放したいと決意したのである。なぜならば、それが私の役割だからであり、「世界史に対する責任」だからだ。

このこと、をあえて「激震」の走る直前に決然とこの場で読者諸兄にはお伝えしておこうと思う。そして読者各位におかれては、是非とも学生であるご自身、あるいはご自身の周囲にあって「この若者こそは」と考える学生がいるのであれば男女・専攻を問わず、この「IISIAプレップ・スクール」にご応募頂ければと思う。時を超えて丁寧に「森を育てる」ような気持ちで大切な人財を育てあげて行く。それが私たちIISIAの重大な使命である。

平成30年9月30日 東京・丸の内にて

原田 武夫記す

(※2018年度「IISIAプレップ・スクール」の詳細・御申込についてはこちら(下線部をクリックするとジャンプします)からどうぞ)

(※※画像は京王電鉄「駒場東大」駅で掲載している「IISIAプレップ・スクール」のポスターを撮影したものです)

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