「昼行燈」と金銀価格の”暴落”。(原田武夫の”Future Predicts”. Vol. 69)
昨日(1月31日)は恒例の弊研究所主催「年頭記念講演会」の開催日であった。実に寒い1日であり、また世情騒然とする中、ご多忙を極められているであろうに、弊研究所の会員制サーヴィス「原田武夫ゲマインシャフト」の会員の皆様を中心に述べ160名以上の皆様がお集り下さった。早いものでこの「年頭記念講演会」を初開催してから20年になる。光陰矢の如しとは正にこのことであるが(少年学成り難し、だろうか?(笑))、とにもかくにもご来場頂いた全ての皆様にまずは所員を代表して心から感謝申し上げたいと思う。本当にどうもありがとうございました。
その際、とりわけ講演会「第3部」では前半に”本当のところ何がこの世で起きているのか”について卑見をまとめて述べさせて頂いた。情報が洪水の様に押し寄せる中、個別の「情報」そのものにアクセスすることはそれほど難しくはなくなっているのが昨今だ。しかしだからこそ、「判断軸」をもってそれを捌き切り、かつ意味ある行動を前に向けてとる、となると話は全く変わって来る。そこでこれからに向けて持つべき「判断軸」は何であり、またこれまで持たれていたであろう「判断軸」が何であったのかについて確認をするというのが今回からのこの「四半期定例講演会」における眼目であると述べさせて頂いた。次回は4月に開催させて頂く予定であるが、また多くの皆様をその際お迎え出来ることを心から楽しみにしている。
そうした中、NYマーケットを中心に金(AU)、さらには銀の価格が「暴落」したとの報が世界を駆け巡っていた。そして金融・経済における「激変」が生じると、その「理由」を巡り”言説(narratieve)”が喧伝されるのが現代の常である。今回は、トランプ米政権による新FRBトップ人事についての報道がその際、「暴落のトリガー」として取り沙汰されていた。世間ではこれを機に一気にリスクオフといった感じになっており、「金(AU)銀ですらリスク資産だ」と”喧伝”される中、「デジタル・ゴールド」であるはずの暗号資産、就中、ビットコイン(BTC)も暴落を余儀なくされている。特にこの夜半に生じたビットコインの暴落では、少々肝を冷やした読者の方も少なからずいらっしゃるのではないかと拝察する。
しかし、である。「世界を俯瞰し、時間軸を大きくとって見続けること」を生業としている筆者の目からすると、米国勢が発端となる形でのブラック・スワンが突如登場した、だから価格が急落したとは思えないのである。去る30日にリリースした音声レポート「週刊・原田武夫」においても詳述しているのであるが(是非、また聞かれていない方はお聞きいただきたい)、「今起きていること」のヴェクトル(矢印)は我が国の他ならぬ「目黄」に向いているとしか、筆者の目には映らないからである。
―「円高」に急激にぶれた(*表向きは日米「協調・事実上」介入によるものと”流布”されている)
―金価格がそれまでの間、急騰した(*しかしその後、暴落した)
―米国勢が主導する形でまずはイラン勢との間で「最終決戦」の可能性が”喧伝”され、他方でロシア勢とは「停戦」がウクライナ戦争を巡り”流布”された
―英国勢からスターマー首相が来日した(ちなみに我が国との間で外交関係樹立160周年を祝う式典がベルギー勢やイタリア勢などで続々行われている)
「目黒」「目白」ならぬ「目黄」とは何か?何処か?---「陰陽」に長けた読者各位であれば先刻ご承知であろうが、他ならぬ我が国の皇居がそれである。そしてそこにおわします我が国の”本当の権力の中心”の側近中の側近に値する人物から、数年前、我がメンターを介して、こうアプローチされたことがある。
「欧州勢、とりわけオランダ勢がグローバルなシナリオを本気で描き始めている様だ。これを理解するための材料が我が国において説かれたものに記されていないかと探している。ついては貴研究所の「IISIAマンスリー・レポート」を参照したいが、良いか?」
その後、2022年初夏に欧州勢の「国体」勢力は我が国「国体」に対して、あるプランを提示したのだと聞く。そしてその「プラン」に対して、我が大君はというと、「俄かにはご理解されない様子であった」と側聞する。英国勢の非公然活動(covert action)を手合いとする人士からの伝言だ。しかし、世界はその後、この「プラン」に則り、一気に動き始めた。「ウクライナ戦争」がその主軸であったが、結果として我が大君が動いた形跡はないのである。そして遂には「史上最大の壊し屋」トランプ米大統領まで米欧勢の統治エリートらは動員したわけであるが、それでもなお、全くもって動かなかったのであろう、我が大君は。他方で聞くところによれば、そもそも我が大君が最終的に動かれる「筋」においては、半ば”下克上”に近い構造転換が昨年(2025年)夏ころに見られたとも聞く。そうした状況を側聞し、米欧勢の統治エリートらも気が気ではなかったのであろう。ヴァチカン勢を「背後において実質的な勢力」として持つイタリア勢からはここに来て大統領、そして首相が来日し、英国勢からも「宰相」が派遣されたというわけなのである。当然のことながら、彼・彼女らのミッションはたった一つ、「あの2022年5月のプランに対するお下知を」ということなのだ。そして、これを巡っていよいよ最終局面だということになるので、金融マーケットでは巨大な”潮目”が到来した。なぜならば、そこでの「お下知」を通じて新たな”結び”が生じるのであれば、それを先取りしようとするのが私たちの性(さが)というものだからだ。
しかし、である。「問わず語り」で我が国「国体」の語り部が曰く、「ここで”結び”ではない」のだ。むしろここでは明星(金星)に御製で惹かれたご様子の我らが大君は真逆、すなわち”解き”を加速する様に結果として動かれることになる。ただし、「ややあってから、逆向きの動きを”あるべき流れ”へと導くためにまずは”プラン”への承認をご示唆される」のである。現状、そうした流れが誰の目に明らかになるのは今年(2026年)3月上旬くらいからなのではないかというのが卑見である。今月(2月)は表向き混沌としているわけだが、視界がそこでパッと開けることになる。ただし、忘れて頂きたくないのはそれこそ、「ルシャトリエの原理」そのものだということなのである。つまり、「上げ」以上は、その後にこそ本当の「下げ」が生じることとなる。
我が国における本当の”権力の中心”とは「権威」そのものであり、かつ「昼行燈」をあえて装われている。なぜならばそこでの一貫した自省的態度こそ、全人類にとってあるべき未来を切り開く流れとしてのパックス・ジャポニカ(Pax Japonica)を導き出すことになるからである。そのためにはまず、我が国自身が徹底して”解かれ”、”落ちる”必要がある。そしてこのことを、その意味での苦渋の選択を淡々と忖度し、antifragileの中でも生き生きと暮らしていける、そうした新たな営みに移ることこそ、私たち日本勢全員に求められていること、なのである。
その意味で弊研究所もreboot/restartの時を迎えている。その際、共に全力疾走してくれる新たな同志を求めている。是非、「我こそは」という方は直接ご連絡を頂ければと思う(recruit●haradatakeo.com (●は@に置換))。
2026年2月1日 東京の寓居にて
株式会社原田武夫国際戦略情報研究所 ファウンダー/代表取締役CEO/グローバルAIストラテジスト
原田 武夫記す