この度、9月5日~7日にかけて東京大学分子ライフイノベーション棟にて夢を持った若手起業家を支援するイベント【四則和算サマースクール】を開催いたしました。このイベントは原田武夫国際戦略情報研究所(IISIA)×RIJAG×東京大学工学系研究科 道徳感情数理工学講座により東大生が一番受けたい授業No.1として注目されている講義プログラムとして開講させて頂きました。
有名ロボットPepperくんとして知られる感情エンジンの数理を開発した光吉俊二特任准教授が発明した先端科学技術―四則和算―について学び、更に新しい技術を使って起業を志す学生を育む講義内容プログラムとして、今回第1弾として開催し、今後も継続して開催する予定です。
同講義は、終了した後の持続可能な自律的・自主的学習意欲の向上に繋がる内容になっていたのも注目頂きたいポイントです。
これまでの我が国の大学内では「授業に出席しなくても単位が取れる」「勉強しなくても簡単に卒業できる」などの声が挙げられてきました。大学では適切な卒業認定が行われておらず、学部卒業者として期待される教育内容がきちんと身に付いていない場合があるのでは、との指摘がありました。大学は人材養成の役割を担うことから、計画的学修を可能とする環境提供に重きを置いてきたからではないでしょうか。今後の課題は適切な成績評価・卒業認定を行うことによって、学生の卒業時における質の確保を図るという充実した教育活動を行うことが、大学の社会的責務を果たす有り方だといえます。
我が国の大学教育は単位制度を基本としており、1単位あたり45時間の学修を必要とする内容をもって構成することが標準とされています。ここでいう1単位あたりの学修時間は、授業時間内の学修時間だけではなく、その授業の事前の準備学修・事後の準備復習を合わせたものをいいます。
こうした単位制度のもと、大学生は単に大学の教室で授業を受けるだけでなく、教室外での自主的な学修を行うことが求められるのです。各大学では、それぞれの授業で単位数に応じた授業時間を適切に確保することが必要となるほか、学生の授業外での学修を促すことが重要課題であり、自主的自律的学習へ繋がるか否かが大学存続の在り方の鍵となるのです。
今回の四則和算サマースクール(第一期)では、四則和算という算術を介し自己の未来プランにどのように落としどころを見つけられるのか、学生達の思考の補助線が引かれる内容だったといえます。
同講義に参加したIISIAのスーパーインターン生・神野さんは同講義の参加後このように述べています。
自分の中で理解できたと言えるには、概念的理解度に留まらず理論的側面を十分理解し捉える必要がある。今回の気付きは、歴史的に物の見方が変わり共感を得て社会が変わる為には科学的根拠が必要である。四則和算を理論的に理解するにはその前提要件として量子力学を理解する事が必要不可欠であるが、自分にはまだ量子力学を理解するに至っていない。
このように述べる神野さんは、量子力学の理論的見解を充足させる為に研究室に訪れ、先生方に自分が腑に落ちるところまで幾度も質問を問いかけていました。即座に教室外での学修を実行し、理解できたか、できなかったかを自分の中で定義付け、足りないところは自らの足で満足がいくところまで知識を獲得しに行く。そんな姿は非常に頼もしく、神野さん含む同講義に参加いただいた学生さんらが、我が国の将来を引っ張ってくれる、と確信できるくらい、皆さん生き生きと目の前の課題に取り組まれていました。
そんな探求心の止まないIISIAのスーパーインターン生として今後チャレンジしたい事を伺ったところ、IISIAではグローバルに次世代を担う若者の「教育」「人財育成」を目的とした社会貢献活動がなされている。IISIAの視点をきっかけに国外の学生交流が増え、視野が広がった。今はハーバード アジア国際関係プロジェクト Harvard Project for Asia and International Relations (HPAIR)での活動を通して国外に対し発言する機会をどんどん増やしていきたい。
HPAIRとは、ハーバード大学による国際会議で、1991年以来、アジア太平洋における政治・経済・社会問題について議論する場を世界中の学生に提供している団体の事をいいます。
将来グローバル社会で活躍できるスーパーインターン生を輩出するIISIAの活動に注目すべきところ、同研究所 代表取締役・原田武夫は11月開催予定のワールド マーケティング サミット2023>に参加します。
「ワールド マーケティング サミット(WMS)」とは、世界のマーケティング・リーダーたちによる合同講演会をいい、母体はマーケットの父として知られるフィリップ・コトラー教授によって、2010年に設立されたグローバルサミットの事です。「マーケティングを通してこれからのより良い世界を創造する」というビジョンを共有し、マーケティングのアイデアやツールを探究するだけでなく、社会経済問題についてのソリューションを見出そうとする世界から注目を集める活動母体です。
同サミットでのIISIAから発信する内容につきましては、追ってご報告させていただく同時に、引き続き今後の社会貢献活動につきましても、皆様のご参加、お問い合わせを心よりお待ち申し上げております。
皆様の日々のご協力に衷心より感謝の意を込めまして。
記:2023年9月19日
コーポレート・プランニング・グループ 拝