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あなたにとっての「ブランド」とは

IISIAスタッフ(調査研修部)の松尾です。

今回は、弊研究所にて広報PRを担当しながら「ブランディング」について学んでいる私から、「ブランド」に関してお話させて頂きます。

最近は、「ブランド」、「ブランディング」という言葉がよく使われるようになりました。

私は九州の長崎県出身なのですが、「長崎カステラ」「長崎ちゃんぽん」のように「地域ブランド」と呼ばれるものもあります。

様々な会社においても「うちの商品をブランド化しよう!」「うちのブランドをもっと広めよう!」と目標を立てていらっしゃいます。

ではこの「ブランド」とは、いったい何なのでしょうか。どうすれば、商品は「ブランド」だと言えるのでしょうか。

「ブランド」については、様々な学識者、専門家の方々が定義をされていらっしゃいますが、ここではより分かり易くするために、具体例をもとに御紹介したいと思います。

 

ここに、ある飲み物があります。

 

irohasu

©日本コカ・コーラ株式会社

これを見て、「『いろはす』だ!」

と思った方。

あなたにとって、「いろはす」は「ブランド」です!

次に、こちらをご覧ください。

 

IISIA水

「なにこれ?」と思ったあなた。あなたにとって、この商品はブランドではありません。

つまり、消費者であるあなたが、「〇〇だ!」とその商品を識別しているとき、その商品は「ブランド」だといえるのです。

逆に、「???」の状態では、その消費者にとってブランドではない、と言えます。

以上のことからもわかるように、ブランドとは、その商品を作る企業ではなく、消費者に決定権があるのです。

企業が「これはブランドだ!」といくら叫んでも、消費者がその商品のことを識別できていなければ「ブランド」とは言えません。

2つ目の「IISIA天然水」はお察しの通り、世に出回っていない架空の商品なので、「ブランド」ではないことは当然でございます…すみません。

しかし、仮にIISIAがこの天然水を販売している場合、「何?このお水、初めて見た」という方にとって、IISIA天然水はブランドではありませんが、「あ、IISIA天然水だ」と思う方にとっては、ブランドである、と言うことができます。

ではただ識別されればよいのかというと、そうではありません。

今回も架空の商品、IISIA天然水を例に挙げましょう。

仮に、IISIA天然水は発売後、コンビニや駅の売店、スーパーなどで売られるようになったとします。お陰様で、売上も伸び、多くのお客様に「IISIA天然水」と識別がなされるようになった、という架空の状況を御想像ください。

しかし!IISIA天然水に異物混入が発覚し、自主回収がなされたという事件が発生しました!この事件はもちろん報道され、IISIA天然水=異物混入の事件のお水だ、というイメージが生まれてしまったとします。

こういう場合、IISIA天然水はマイナスのブランドイメージがついてしまったと言うことができます。

せっかく、IISIA天然水を知っている、愛飲しているという消費者も、この事件でIISIA天然水に対する識別はマイナスとなってしまいます。

現実においても、知名度が高い商品や企業が、ある不祥事や事件が発生してしまいイメージが下がってしまう、ということはよく起こり得ることです。

マイナスに陥ってしまったブランドのイメージを、いかにプラスに転じさせるかという点が大変重要になってきます。不祥事の後、いかに真摯な対応をするかが、その企業のイメージがプラスに転じるのか、マイナスのままなのかの大きな分かれ道です。

もちろん、最初からプラスのブランド識別がなされるよう、商品の質にこだわったり、サンプルを配布したり、店頭での定員の対応や、アフターサービス等に力をいれること、そして不祥事が起きないようしっかりと対策しておくことが必要です。

特に、良いイメージ以上にも悪いイメージのほうが人の記憶には残りやすいということもあります。

ブランドは作るだけでなく、守り育てることが大切なのです。

では、「ブランド」となるために、消費者に識別してもらうにはどうすればよいのでしょうか。今後こちらのコラムにて、御紹介していきたいと思います。

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