研究員・岩口龍児のコラムを掲載させて頂きます
【新型肺炎感染拡大 欧州国境封鎖と地域統合への夢】
お陰様で大好評を頂いております、弊研究所グローバル・インテリジェンス・ユニット所属のグローバル調査コンサルタントによるリレー連載のコラム。
今回は岩口龍児のコラムを掲載させて頂きます。
新型肺炎感染拡大の影響で国境封鎖が相次いでいる欧州勢。往来が比較的自由な欧州勢だからこそ感染が拡大してしまったのか?BREXITによる域内の不協和音は加速してしまうのか?
下記よりどうぞご笑覧下さい。
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また、各調査コンサルタントが来る4月の講演会第2部B(*非会員の方も参加できます!)にて講演を行ないます。詳しくは以下をクリック!
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新型肺炎感染拡大 欧州国境封鎖と地域統合への夢
新型肺炎感染拡大の影響で、欧州勢での国境封鎖が相次いでいます。
BREXITによってその存在意義が問われた欧州連合(EU)にしてみれば、誰もこのような事態を予想していなかったでしょう。
そもそもEUは27か国が加盟する政治経済同盟です。加盟国が一体となって行動することに同意した場合にのみ、これらの事項についてすべての加盟国に適用される標準化された法制度を通じて、域内単一市場を発展させてきました。
EUの政策は域内市場における人、物、サービス及び資本の自由な移動を確保し、司法及び内政に関する法律を制定し、貿易、農業、漁業及び地域開発に関する共通の政策を維持することを目的としています。
EUの母体が誕生したのは1957年3月25日。この日は聖母マリアにキリストが宿ったBREXIT、それに新型肺炎感染拡大による国境封鎖は欧州勢にとって不安の種でしかないというのが卑見です。
「受胎告知」の日でもあります。EUは加盟国の多くがユーロという共通通貨を持ち、多くの共通政策を導入し、国連などの国際組織とは異なる、これまでに例のない「地域統合の壮大なる実験場」でした。「EUは将来、主権国家というシステムを変える」「アジアやアフリカにも波及する」と考えられてきたのです。
しかし2016年のBREXITをきっかけに域内各国政府は通貨供給量を単独では調整することができなくなってきていますし、加盟国において、中東・アフリカ系移民労働者の受け入れに対する反発も高まってきています。
EUが今後どのような道を辿り、それが世界経済にどのような影響を及ぼしていくのか。引き続き事態の推移を見守っていく所存です。
グローバル・インテリジェンス・ユニット
岩口 龍児 記す
- 出典:SEKATABI.
図表1:
(https://sekatabi.net/2013/07/12/asean-eu/)