弊研究所研究員のコラムを掲載いたしました
【コロナ禍で政府がクライアントに】
お陰様で大好評を頂いております、弊研究所グローバル・インテリジェンス・ユニット所属の
グローバル調査コンサルタントによるリレー連載のコラム。
今回は羽富宏文のコラムを掲載させて頂きます。
新型コロナ・ウイルス感染拡大に伴って一国の政府が今や広告の依頼主に。
我が国でも「Stay Home」がかなり浸透してきていますが英国勢における
戦略に注目してみます。
下記よりどうぞご笑覧下さい。
そして・・・拡散を!
新発売、GIU研究員の音声レポートはこちら
https://haradatakeo.com/?p=80884
・・・
コロナ禍で政府がクライアントに
新型コロナ・ウイルスはメディアにも深刻な影響を与えているが英国勢においては
政府が強力な助っ人になっている。コロナによって広告収入が激減し、
英国勢の調査会社の調べでは、英国勢の新聞および雑誌部門は7億5,000万ポンド(9億3,300万ドル)の
広告収入、1億5,000万ポンド(1億8,700万ドル)の印刷収入を失っているという。
英国政府は今年(2020年)3月以降、新型コロナ・ウイルスが感染拡大しないよう自宅に留まることを
呼びかけるため、印刷物・テレビ・ラジオ・デジタル・屋外での広報キャンペーンを大々的に展開している。
National Health Serviceのキャンペーンでは「Stay home NHSは命を守る」との
キャッチフレーズが英国内をメディア・ジャックしたのである。
「英国政府は最も重要なクライアントになっている」
こう話すメディア関係者もいるように業績が冷え込み広告出稿をためらう企業、
それに伴い広告収入が激減しているメディアにとっても政府は“救う神”なのである。
我が国においても「家に居よう」をキャッチフレーズに在宅を呼び掛けるニュース番組が存在している。
「自らのメディアとしての力を再確認する意味合いもある」
こう話すのは番組責任者だ。コロナ・ウイルスとの闘いはなかなか終わりが見えない。
今我々がすべきことは何か。人としてのコミュニケーションに必須な三密を避けつつ
ウイルス感染を食い止めるには皆が家に留まり学校・職場等に集まらないように
するしかないのであって「Stay Home」がやはり重要になってくる。
それを拡散するために政府が一肌脱ぐのは有りだが、
人気ミュージシャンを安易に引き込むのはやはりいただけない。
グローバル・インテリジェンス・ユニット
羽富 宏文 記す
●出典:DIGIDAY
図表1:「Stay Home」を呼び掛けるNHS社の新聞広告
(https://digiday.com/media/the-government-is-becoming-u-k-news-publishers-most-important-client/?fbclid=IwAR1wLRHkN98du9AiHYnR9c7vRHnZRTLUgHJtFUGyYfBi9yaJ67Wyy7s3Ptk)