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弊研究所研究員によるコラムを掲載いたしました!

中国の経済成長率
●出典:中国の経済成長率 図表1:

(https://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_int_china-growthrate)

【「中国の1人当たりGDP 1万ドル突破の背景とは?】

お陰様で大好評を頂いております、弊研究所グローバル・インテリジェンス・ユニット所属の
グローバル調査コンサルタントによるリレー連載のコラム。

今回は王鵬程のコラムを掲載させて頂きます。

中国の1人当たりGNPが1万ドル(110万円)を超えたと当局が発表しました。
世界基準によれば132万円超が“高収入国家”とされていて「1人当たり1万ドル」突破について中国政府は
「中国経済の規模の拡大だけでなく人民の生活が持続的に改善されていることの表れだ」と話しています。

その背景とは?

下記よりどうぞご笑覧下さい。
そして・・・拡散を!

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・・・
中国勢GDP「1人当たり1万ドル突破」発表から見えること

中国国家統計局は先月(1月)17日、去年(2019年)の国内総生産(GDP)が
年間平均為替レート換算で14兆4000億ドル(約1586兆円)、1人当たり平均GDPが1万276ドル(約113万円)に達し、
「1人当たり1万ドル(約110万円)」の壁を突破したと発表した。1人当たりGDPとは1人当たりが富を作り出す能力を
表している数値でもある。これは国家の経済発展のレヴェルを反映しているものだ。

中国勢の専門家は「1人当たり1万ドルは重要な節目。世界銀行が発表した高収入国家の標準が1人当たり
約1万2000ドル(約132万円)超えで、現在中国は中程度の収入の国の中では高いレベルと言える。
世界で200近い国と地域の中で1人当たり1万ドル超えは少ない」と説明している。

一方で世界銀行のデータによれば、去る2018年の「1人当たり1万ドル」以上の国の人口の合計は15億人近い。
これに総人口が14億人に達する中国が加わると、人口規模は実に30億人となる。

中国政府関係者は「2019年の都市住民1人当たりの平均住宅建築面積は40平方メートルに近づいていて、
個人の自動車保有台数は2億台に達している。国内旅行の延べ人数も58億人、
海外旅行延べ1億4000万人という数字は、中産階級の規模がさらに拡大したことを表す」旨言及している。

2019年の国内総生産(GDP)自体は物価変動の影響を除いた実質ベースで前年比6.1パーセント増加した。
しかし成長率でみれば去る2018年から0.5ポイント鈍化。政府目標の「6パーセント~6.5パーセント」は達成したものの、
天安門事件翌年の1990年(3.9パーセント)以来29年ぶりの低い伸びにとどまっている。
対米貿易摩擦が重しとなって、小売売上高や固定資産投資の伸びが減速したと考えられる。

それにしても国内旅行者数延べ58億人とは桁違いの数字だ。先日、タイ勢が新型肺炎感染拡大に関連して
中国人の入国を制限しないという声明を出した。中国勢からしてみれば大変心強い声明の裏には、
タイ勢が中国観光客への依存度が高いことが背景にある。タイの労働・人的資源省の研究によると、
観光客の減少で国内では50万人以上が失業する可能性がある旨“喧伝”されているほどだ 。

要すれば、統計は見方によって見えるものが全く異なってくる。しかし中国勢の明るい話も新型肺炎の
感染拡大で吹き飛ばされてしまっているようだ。

グローバル・インテリジェンス・ユニット
王鵬程 記す

 

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