弊研究所の研究員コラムを掲載いたしました
【5Gを巡る米英勢の“角逐”の真相は】
お陰様で大好評を頂いております、弊研究所グローバル・インテリジェンス・ユニット所属の
グローバル調査コンサルタントによるリレー連載のコラム。
今回は羽富宏文のコラムを掲載させて頂きます。
次世代通信規格の5Gを巡り米英勢の“角逐”が激化しています。
中国勢寄りの英国勢に遂に米国勢も動き出しました。
大国間の安全保障問題にまで発展してしまうのか。
下記よりどうぞご笑覧下さい。
そして・・・拡散を!
また、各調査コンサルタントが今月(7月)の講演会第2部B(*どなたでも参加できます!)にて
講演を行ないます。詳しくは以下をクリック!
https://bit.ly/39ZHHDd
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5Gを巡る米英勢の“角逐”の真相は
米英勢における新たな“角逐”となるのか? 英国勢における5Gについて華為技術(ファーウェイ)の部分参入を認めている同国勢に対して、米国勢が英国勢内に有している軍や情報機関のアセットの安全性を調査する旨“喧伝”されている。
米国勢による調査の結果次第では偵察機(RC-135)の撤退も選択肢として挙げられていて、
米英勢の関係に大きな打撃を与える可能性がある。そもそも英政府はファーウェイなど
高リスク企業を5Gネットワークの重要な基幹部分から排除するとしていて、
高速通信の展開に欠かせないアンテナや基地局などの機器については納入を
認める旨言及している。ここで留意すべきは「重要な基幹部分から排除する」と
言及している点である。
英国勢においては本当の安全保障に関わる核心的部分にファーウェイの製品を
導入することは危険だということを認識していると推察されるのである。
英政府がファーウェイ製品の使用割合は市場占有率35パーセント以下に限定する
としているのはその由なのである。他方で、英国勢における大手通信のボーダフォンは
同社通信網の中核部分からのファーウェイ排除を発表している。
米国勢との対立が深まることになっても、あくまで国益に叶うかどうかを軸に
是々非々で判断しているのが英国勢のスタンスなのであって、
単なる大国間の“角逐”ではないというのが卑見である。
米国勢の行動に英国勢はいかなる“反攻”を見せるのか。事態の推移を引き続き注視して参りたい。
グローバル・インテリジェンス・ユニット
羽富 宏文 記す
●出典:デイリ―・テレグラフ(The Daily Telegraph)
図表1:華為技術(ファーウェイ)のロゴ
(https://www.telegraph.co.uk/news/2020/05/04/us-spy-planes-could-pulled-britain-white-house-conducts-major/)