「アフガニスタン問題」を利用した米・イラン協力という新たな“潮目”
2009年1月第4章
昨年(2008年)12月27日より開始されたイスラエルによるパレスチナ・ガザ地区への空爆、そして陸上戦の開始以降、世界中の注目がこの地域に集まっている。とりわけオバマ新政権の成立(1月20日)を控えた米国の去就が一つにはその注目の的となってきたが、その文脈においても、イスラエルがいわば“仇敵”として牽制してきたイランに対して何らかのきっかけに基づいて戦線を拡大し、「中東大戦争」というべき事態が生じるのではないかとの見方すら語られるようになりつつある。こうした展開の中、原油先物価格はそれまでの長期低落傾向から一転し、短期的にではあるが急上昇した。