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2018年01月19日 #

【特別連載】中国勢の実態を探る(完)~「アジア金融フォーラム2018」で得たこととは何か?~

香港勢と上海勢の株式マーケットが接続し「本土」の意味での中国勢と香港勢への関与が深まる中、様々な問いが浮かんでくる。(1) 香港勢が描く将来の姿、(2) 中国勢が何を考えているのか、(3) 米欧勢は香港勢、中国勢に対してどのような姿勢をとるつもりなのか、(4) 我が国が香港勢にどのように関与しようとしているのか。

そのような問題意識の下、筆者は去る15日から16日まで開催された、香港特別行政区政府および香港貿易発展局の主催する「アジア金融フォーラム(AFF)2018」に参加してきた。

写真1 AFF 2018 Day1の模様

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(出典:Asian Financial Forum 2018)

 今回のセミナーのプログラム概要からまず明らかなのは、2日目のプログラムが示すとおり、香港勢もイノヴェーションに並々ならぬ関心を示しているということである[1]。実際、2日目にはテクノロジー、たとえばFinTechに関する議論がなされたのである。

香港勢といえば、一国二制度の下、中国勢とその他世界をつなぐハブの役割を担ってきた。しかし、香港勢=上海勢の株式マーケットが接続される中、香港勢の地位は盤石とは言い難いということは、既に何度か指摘してきたところである。そうした流れの答えがイノヴェーションだというのだろうか。ではそのテクノロジーのイノヴェーションのために香港勢は何をする旨、議論したのだろうか?

また、中国勢の真意を指し示す2つの発言をDay 1(15日)で聴く機会があった。中国勢といえば、巨額な外貨準備高を抱える一方で、不良債務問題を多く抱えているのである。そうした中、中国勢は発展し続けるべく2つの方針を発言したのである。中国勢がこれからの発展のためにしようとしている2つのこととは、いったい何だろうか?

他方で、そうした中国勢の2つの動きに対し、一方に対し賛同し、もう一方に対し反対したのが米欧勢であった。米欧勢は中国勢をどの様にしたいと考えているのだろうか?

一つ目と二つ目の香港勢、中国勢の動きを見るにつれ、我が国が取るべきポジションというものも自然と見えてきた。我が国の「中国詣で」が盛況になりつつある中、私たちはどのように振舞うべきなのか。結局のところ、中国勢へ積極的に関与・進出すべきなのか?それとも撤退すべきなのだろうか?これらを考えるに当たり、考慮しなければならないことに注目しなければならない点は何か?

読者の中には銀行などの金融セクターに務める方も少なくないであろう。実は、以上で挙げた課題の他に、グローバルに課題となっているある問題が議論されたのである。それは、昨今のテクノロジーの発展を受けて金融セクター、特に銀行がどのような将来像を描くべきなのか?という問いである。

読者は“Digital Disruption”という用語を知っているだろうか。米国勢の有名アナリストであるジェイムズ・マキヴェイは同名の著書で以下のような大意のことを述べている:

世界はかつてないほどめまぐるしく変化している。かつて企業は規模を拡大することで支配力を獲得してきたが、(・・・中略・・・)企業が勝ち残る唯一の方法は、顧客についての知識を持ち、顧客との関係構築にフォーカスすることなのだ。

そこへ新しいタイプの競争相手が参入してきた。「デジタル・ディスラプター」、つまりデジタル時代の創造的破壊者である。こうした企業や個人は、デジタル・ツールやデジタル・プラットフォームを活用し、顧客に近づき、彼らと深くかかわりを持つ。ディスラプターはあらゆるところから現れ、顧客を奪い、業界にイノベーションを起こすだろう。

デジタル・ディスラプション(デジタル時代の創造的破壊)が私たちの生活を根底から変えようとしている。顧客が何を必要としているか判断し、それを提供することが価値であるとすると、デジタル時代の創造的破壊者は、これらすべてを、従来よりも安く、短い開発期間で行い、顧客の生活に大きなインパクトを与えるのだ」[2](下線は筆者)

まさにFinTechの勃興を受けた銀行の現状を述べているではないか!ビットコインを筆頭とする仮想通貨が当初“喧伝”されたときの謳い文句は、特に外国為替による決済コストが軽減されるということであった。投資銀行でないという意味での商業銀行にとって、外国為替の取り扱いによる手数料が一つの有力な収入源であることは、銀行員であれば自明であろう。こうして既存の役割が侵食されつつある銀行はどうやって生き延びればいいだろうか?これに対し、あるセッションで一つの方向性が示されたのである。

図表3 “Age of Disruption”における金融セクターの未来を語るスピーカー

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(出典:筆者撮影)

  筆者はこうした様々な問いに対する回答・発見を多数、今回の出張で得ることができた。そもそも筆者が大手銀行を辞め弊研究所に移ったのかといえば、こういったグローバル・ナラティヴの中から意味(インテリジェンス)を読み取り、我が国に住む読者や我が国の各企業にご提供することで、我が国のこれからに対し、一つの道をご提示したい!と想ったからである。

こうした想いを胸に、今回参加した「アジア金融フォーラム(2018)」に関する特別出張報告書を来る1月29日(月)16時より販売致します!

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中国勢の動きは早い。つい昨日正しかったことが、今日間違いになることなど、決して不自然ではないのである。そうした中国勢の動きに我々はどう付いていくべきなのか、それを受けて香港勢をどう活用すべきなのか。是非、この特別出張報告を読んで“将来の行く末”を考える材料にして頂ければ幸いである。

(*1月26日(金)追記:諸般の事情により、本製品の送付は正規販売と同様(29日(月)以降))となります。予めご了承いただけます様お願い申し上げます。)

2018年1月19日(金)

リサーチャー 大和田 克 記

[1] http://www.hktdc.com/ncs/aff2018/en/s/programme.html参照

[2] https://book-smart.jp/879/参照

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